■「国際農学ESDプログラムの構築と実践」報告書
  〜平成20年度大学教育の国際化加速プログラム国際共同・連携支援(交流プログラム開発型)〜


はじめに

 この報告書は、文部科学省平成20年度大学改革推進等補助金(大学改革推進事業)大 学教育の国際化加速プログラム(国際共同・連携支援(交流プログラム開発型) )の成果をまとめたものです。
 「国際農学ESDプログラム」は、我が国の働き掛けにより国連総会において採択された 「国連・持続可能な開発のための教育の10年」(「ESDの10年」)の理念を筑波大学に おいて実現する試みであり、「食料・環境・生物資源利用の分野で国際的に活躍できる 人材の育成」を目指して様々な活動が行われました。
 本プログラムの最大の特徴は、筑波大学と大学間交流協定を締結しているカセサート 大学(タイ王国)、ボゴール農科大学(インドネシア共和国)およびフィリピン大学ロス バニオス校(フィリピン共和国)の3大学と茨城大学との密接な連携のもとに実施され た大学院生・若手研究者のトレーニング・プログラムである点であり、以下の教育プロ グラムが実施されました。
1. 2008年11月に筑波大学で開催された「国際農学ESDシンポジウム」への海外協定校等からの大学院生・若手研究者の 招聘と発表機会の提供
2. 筑波大学大学院生に対する「国際農学ESDシンポジウム」における英語による議事進行機会の提供と バンコクで開催されるUNESCO会議での英語による成果発表
3. 海外協定校、JICAおよび茨城大学との連携による、英語によるポスターセッションの開催

 以上の「国際農学ESDプログラム」の取り組みの中から育った大学院生が、将来国際 的な場面で活躍することに大いに期待がもたれます。
 末筆になりましたが、本プログラムを実施するにあたり多くの皆様にご協力を頂いた ことにこの場を借りて心より御礼申し上げます。

筑波大学大学院生命環境科学研究科
生物資源科学専攻
専攻長 瀧川具弘
ごあいさつ

 今回、筑波大学と共に「国際農学ESDプログラムの構築と実践」 に取り組むことができたことをたいへん嬉しく思っています。
 このプロジェクトでは、筑波大学と茨城大学、そしてインドネシ ア3大学の大学院生と教員が、インドネシアと日本というフィール ドを共有し、アジアにおける持続型農業の現在と将来について考え 合うことができました。そのなかで、参加した学生たちの見識が広 まり、国と大学の枠を超えた親密な交流が実現し、そしてそれぞれ の専門的な研究についても貴重な示唆を得ることができたようです。 このことが何よりの成果だと思います。
 さらにこのプロジェクトでは、同じ茨城県県南地域に立地する筑 波大学大学院生命環境科学研究科と茨城大学農学部が、緊密に連携 し、相互の教育研究プログラムを提供しあうことができました。こ のことも、両大学におけるこれからの国際農学ESDプログラム構築 にとってたいへん意味深いことだったと感じております。
 本プロジェクトを通しての両大学の連携と交流が、今後いっそう 広がり深まっていくことを期待しております。

茨城大学農学部長
中島紀一

 平成20年度文部科学省補助事業「大学教育の国際化加速プロ グラム」に採択された本プログラムは、多様な活動を包含してい ます。
 筑波大学農林技術センターは、1979年から継続してきたUNESCO APEID事業の中で、関係諸機関と共同開催してきた TASAE(筑波アジア農業教育セミナー)の実績を有します。約30年にわたるTASAEの経験を踏まえて、Ag-ESD(国際農学ESD)と して新たに展開することになりました。
 本プログラムを構成する多様な活動のうち、大学院科目に「農学ESDインターンシップ」を開 設したこと、海外協定校との連携を強化すること、アフガニスタン の復興支援に協力することなどが本プログラムの特徴といえますが、 これらのどれか一つを欠いても本プログラムの当初目的を達成する ことは困難です。
 本プログラムがほぼ計画通りに遂行できたのも、 関係各位のご尽力によるものです。ここに謝意を表します。

筑波大学農林技術センター長
坂井直樹

(以下、クリックするとそれぞれのpdfファイルが開きます。)
 表紙
 もくじ
 国際農学ESDシンポジウム2008 2008年11月4日 開会式/11月5日 基調講演
 国際農学ESDシンポジウム2008 2008年11月6日AM ポスターセッション
 国際農学ESDシンポジウム2008 2008年11月6日PM アフガニスタンに関する特別講演
 国際農学ESDシンポジウム2008 2008年11月7日 協定校報告
 国際農学ESDシンポジウム2008 2008年11月8日 テクニカルツアーI
 国際農学ESDシンポジウム2008 2008年11月10日 若手研究者交流会
 国際農学ESDシンポジウム2008 2008年11月11日 テクニカルツアーII/閉会式
 UNESCO/APEID Meeting in Bangkok 2008年12月4〜11日
 茨城大学との連携教育プログラム インドネシア研修旅行
 茨城大学との連携教育プログラム 大学院教育ワークショップ
 国際農学ESD若手研究者教育プログラム Ag-ESDからインターンとして学んだこと
 国際農学ESD若手研究者教育プログラム Ag-ESD教育プログラムに参加して
 国際農学ESDプログラムの総括

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